投資において絶対に避けたいことは、元本割れ₍投資金額より下回ること₎です。
みんな元本割れを恐れ、投資について向き合わないことが多いでしょう。
ですが、株式投資には『長期、積立、分散』といった鉄則ともいわれるものが存在します。
今回の記事ではそれらについて解説していきます。
それらをしっかりと理解し、実践することができれば、資産形成の手段として株式投資は最適解になることでしょう。
それでは行きましょう!
長期(10年~)
そもそも投資の本質は『将来、価値が上がる資産、資源に投じる』といったものと言えます。
ですので、『今、値上がりする銘柄』だとか『すぐに儲けられる銘柄』というものにお金を投じるのではなく、『将来的にこの企業、国は価値が上がる』と考えられるところにお金を投じるのが投資です。
そもそも、『今』『すぐに』値上がりする銘柄なんて誰にもわかりませんし、そんなこと言う人はただの詐欺師です。
一日で短期売買を繰り返すデイトレードや為替差益を狙うFXは『投資』ではなく、『投機』です。
『投機』については別の記事で解説します。
ではなぜ、長期運用が原則になるのか、見ていきましょう。
複利の力
複利とは
元金によって生じた利子を次期の元金に組み入れる方式であり、元金だけでなく利子にも次期の利子がつく。したがって、各期の利子が次第に増加していき、雪だるま式に利子が増えていくことになる。
出典:Wikipedia
ぜんぜんわからないよぉ。
分かりやすく解説していくぜ。
金利には単利と複利があります。違いを見ていきましょう。
例えば100万円を年利5%で2年間運用するとします。
計算式 元金×₍1+年利率×運用年数₎
=100万円×₍1+0.05×2₎=110万円
=100,000円が利益となる。
計算式 元金×₍1+年利率₎^運用年数
=100万円₍1+0.05₎²=110.25万円
=102,500円が利益となる。
複利の方が2500円多くの利益を出しているんだね!でもそんなに影響しなそうだよねぇ。
たった2500円だと思うだろ?では長期で運用したらどうなるか。
グラフでわからせてやるぜ?
複利に複利が重なり、10年後には12万円以上、20年後には65万円以上の差がつく結果となります。
このように、長期であればあるほど複利の効果は何倍にも膨れることがわかり、投資において、時間は最大の味方になることを覚えておきましょう!
株価は上下を繰り返します。ですので上記のグラフの様に必ず5%ずつ上昇することはありません。
利回りが5%以上の年もあれば、マイナスの年もあるってことだぜ。長期投資は投資期間中の年間利回りの平均値が最終的に5~7%が目安だと言えるぜ。
世界経済は成長し続けている
長期投資は株価が上がる前提の話でしょ!10年20年後に暴落して損するかもしれないもんね!
全くもってその通りだぜ。では長期投資で本当に利益が出るのか、過去のデータを覗いてみよう。下のグラフは、MSCIオールカントリーワールドインデックスという世界全体の株価動向を表したグラフだぜ。※2022.06.01現在
15年間で見ると、株価は2倍以上の評価額になっていることがわかります。
今後も人口は増え、各国のGDPも増加し世界経済は成長し続ける。
そう思う方は上記の指数と連動した投資信託を購入してみましょう。
これらは過去のデータから読み取れるものであり、未来を約束するものではありません。
過去のデータから見ただけで、必ず今後も成長するとは限らないってことだな。
積立
積立とは
主に投資信託を購入する際の投資方法。 同一の金融商品、例えば投資信託を毎月一定額[1](自分で決めた額)決まった日に買い付けていく方法。
出典:Wikipedia
毎日、毎月、毎年と区切りを決めて、一定の額を購入することを言うんだね。
『ドルコスト平均法』とも言われているぜ。メリットを解説していくぜ。
高値掴みのリスク分散ができる
一括投資してしまうと値動きが下落したとき、損失を多く出してしまいます。
例を見てみましょう。
例えば、6万円分の金融商品を購入し、1年後に10%、2年後にさらに10%下落したとする。
結果は図1の通り、一括投資よりも5600円の損失を抑えられ、保有口数は6口増加しているぜ。
10%下落したってことは、1口購入にかかる金額も10%安くなるからその分、より多くの口数を購入できるってことだぜ。
株価というのは上下を繰り返すもので、どのタイミングが高値になる、底値になるというのはプロでも完璧にはわかりません。
どこで買って、どこで売る。そんな面倒なこと考えるよりも、ただ愚直にコツコツと積立をするだけでリスク分散できるということを覚えておきましょう。
株価が下落さえしなければ積み立てする必要はないけど、投資の世界でそれはあり得ないんだぜ?
メンタル面を支える
人は損失に耐えられない生き物です。
下記の記事によると、人は損失に対して2.5倍の痛みがある。とのことです。
多くの人が長期投資でうまくいかないのはなぜか? それは、人は損をしたくないという気持ちがとにかく強いからです。お金がなくなると生活ができなくなりますので、生存の欲求が脅かされることになります。
出典:<22>なぜ人は、長期投資ができないのか
例えば、500万円を投資資金と決めたとき、1年後に10%下落したとします。
500万円×0.10=50万円
=₍投資したお金₎500万円―₍損失₎50万円=₍残ったお金₎450万円
次に100万円ずつを積立をした場合を見てみましょう。
100万円×0.10=10万円
100万円-10万円=90万円
=₍今後積み立てるお金₎400万円+₍投資したお金₎100万円-₍損失₎10万円=₍残ったお金₎490万円
このような結果になりました。
皆さんはどちらの方が正常な判断をしやすいと思いますか?
『狼狽売り』といった言葉があるように、一時的な値下がりに耐えきれなくなってマイナスのまま売ってしまう投資家がたくさんいます。
先述した通り、株価は上下を繰り返して成長していきます。
ならば、なるべくメンタルを平常に保てるような買い方をしましょう。
『言うが易し 行うが難し』
この言葉の通りで、言うよりも、経験しないとわからないことだぜ。
分散
卵は一つのカゴに盛るな
卵を一つのカゴに盛ると、そのカゴを落とした場合には、全部の卵が割れてしまうかもしれないが、複数のカゴに分けて卵を盛っておけば、そのうちの一つのカゴを落としカゴの卵が割れて駄目になったとしても、他のカゴの卵は影響を受けずにすむということ。
出典:野村証券 証券用語解説集
いったい何を分散すればいいんだい?
ここでは3つの分散について解説していくぜ。
国の分散
ひとつの国の政情や、市場の変化だけで運用成績が変動することを避けるために、複数の国に分散投資する必要があります。
例えば、今後日本の経済は縮小する可能性があると考えるのなら、日本だけでなく、別の国の企業にも投資するということだね。
日本だけに投資しているのと、日本が経済破綻でもした日には日本株はゴミ同然になっちまうんだぜ?
日本のほかにどんな投資先があるか紹介するぜ。
先進国
経済が発展している日本を含めた23カ国
アメリカ、カナダ
イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、アイルランド、オーストリア、オランダ、スイス、スウェーデン、デンマーク、ノルウェー、フィンランド、ベルギー、ポルトガル、イスラエル
日本、香港、シンガポール、オーストラリア、ニュージーランド
新興国
現在の経済水準は低いが、今後経済成長が期待されている24カ国
ブラジル、チリ、コロンビア、メキシコ、ペルー
チェコ共和国、エジプト、ギリシャ、ハンガリー、クウェート、ポーランド、カタール、サウジアラビア、南アフリカ、トルコ、アラブ首長国連邦
中国、インド、インドネシア、韓国、マレーシア、フィリピン、台湾、タイ
銘柄の分散
一つの企業のみに投資していると、その企業が倒産したときに、投資していたお金は0になります。なので、複数の企業に投資することで倒産リスクを避けることができます。
また、業種₍セクター₎の分散も必要になってきます。セクターが同一だと、に多様な値動きになるからです。
例えば、コロナショック後、飲食会社の株価は伸びなかったが、運送会社の株価は伸びたようなこともあったんだぜ。
資産の分散
株式の他にも、金融資産は様々な種類があります。それぞれ値動きの仕方が違うので、リスク分散ができます。
どんな資産があるか見てみようぜ。
生活するのに必要。一般的にはリスクがないと言われている。
ハイリスクハイリターンの資産。分配金や配当金なども期待できる。
ローリスクローリターンの資産。定期預金等よりも金利が高く、条件付きで元本保証されている。
ミドルリスクミドルリターンの資産。インフレに強い。資金が多く必要であり、借入する必要あり。
資源₍貴金属、ガソリン、穀物など₎に投資すること。インフレに強い。不景気になった時、金などは価格が上がる。
まとめ
今回は投資の3原則『長期、積立、分散』について解説しました。
投資に絶対、正解はありません。
ただ、この3原則を徹底していただければ、大損することはないと言えるでしょう。
ぜひ実践してみてください!!
勉強するというのはとても大変です。
だけど、『今の状況を打破したい!』『生活を変えたい』と思うなら、知識は不可欠です。
完璧じゃなくていいです。70点くらいでいいです。自分で考え、調べるクセさえつければ、今よりずっと良くなります。
これからも、有益な情報を発信していきますので、よろしくお願いいたします。
ご視聴ありがとうございました。
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